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ものぐさにっき。

成分の99%は萌えで出来ております。
キケン!
有川作品の積本はこれで最後かな?キケン読みました!
キケン=危険ではなく、キケン=機研です。大学のサークル名の省略ですね。

このひとはほんと、色んな畑に積極的にチャレンジして、今まさに攻めの姿勢で自分の引き出しを増やしていってる最中なんですね。今回のお話もまた毛色が違って、男ばかりの工業大学の機械サークルどたばたコメディ(?)です。

それでは、以下ネタバレ感想でーす。
某工業大学で一番デンジャラスな存在として名を轟かせているサークル、その名も「機研」。
今年はたまたま三回生が幽霊部員ばかりだったため部長副部長が二回生で残りは全員新入生なれど、伝統だけなら長いサークル。工業大学の機械サークルというとロボットを作って大会に出品したり~がまず頭に浮かぶかと思います。勿論そういった真面目な活動も致しますが、本編は殆どむちゃくちゃな二回生のあれこれに翻弄され巻き込まれ、けれど充実した大学生活を送る一回生、という図式の大学サークル独特の工業系男子の生活が描かれています。
新入生勧誘から進級までの一年間のお話がメインですが、エピローグでは卒業した彼らまで描かれているので、一冊で綺麗に完結して纏まっている読みやすい小説でした。
いつの時代もなんていうか、内輪受けというか、固定された世界での青春ってそこここに存在しますよね。文化祭での奇妙な一体感というか、そういった空気が張本人たちの目線で描かれれば、それは怒涛の一日、端からみれば「あいつら青春してんなぁ」ということになるわけです。
機研のメンバーははちゃめちゃな部長とブレーキ役の副部長、それに振り回される一回生という面々。何故機研=危険と学内で認識されているかというと、それは部長が大の爆破好きだから。子供の頃火薬に見せられて以来、市販の花火の火薬をばらし法ギリギリのラインで無茶をあれこれやらかしてる、学部の有名人。(因みに法ギリギリラインをとっくに蹴破ってる部分も多々ありますが、ま、そういうのも含めて笑ってください!という仕上がりになってます)
そんな破天荒な部長ですが勿論締めるべきところは締め、上級生として指導するところもあり、振り回される一回生たちは逞しくそれぞれに育って行きます。とにかく懐かしく笑えて、ときに心構えとしてためになって、大半掛け合い漫才的な、するっと読める小説。
各行事や事件が、卒業した一回生の「思い出話」という形で語られてゆくので、すべてではありませんがきっと雑誌連載的にはちょうどいい尺とノリだったのでしょうね。
あと、それだけ学生時代に色々忙しなかったし厳しかったけれど、充実した時間を過ごしたから、卒業したらなんとなく足が遠のいてしまった、という弁は誰しも共感するのではないかと。
大学のサークルとか、そこにいる間は当事者ですが、卒業しちゃえばもう機研という名前すら、現役たちのものになって自分の手元から離れていってしまうんですよね。自分のものじゃなくなってしまう、というか。その寂しさって、サークルに限らず色々やっぱりあると思う。
けれどまあ、学生時代のような無茶は年々できなくなっていっても、そこで築いた人間関係は今だって彼ら自身のものなのだから、卒業しても本人たちの意思次第で繋がってゆけるよ、という終わり方は爽快でよかったです。
気になるのはあの爆弾魔の部長がいったいどんな女性と結婚できたかっていうことですよ(笑)。社会人になれば学生時代の無茶なノリも上下関係も自分自身のアイデンティティすら時にリセットして「新人!」になるわけですが、きっとあの部長はそこでも自分らしさをいいかんじに失わずに大人になっていったに違いない…そういうことに引っかかるような繊細さが初めから皆無にさえ思える(笑)。だから余計にそんなひとが誰を選ぶかとか気になるわー。

恋愛要素は珍しく薄めでしたが、総じて楽しい一冊だった、ということで!
きっと誰に聞いても、こういった学生時代とか、まあ場所は学校に限ったことじゃないけれど、皆で一つのものを作り上げる一体感とか、そういったものを味わった思い出話の一つや二つ、出てきそうですね。
そこはけっこう大きく男女の違いが出そう。漫画で短期集中連載とかしても楽しめそうな、そんな躍動感あるお話でした。
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