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ものぐさにっき。

成分の99%は萌えで出来ております。
パコの絵本と偏屈なおじいさん
台風来てるっていうのに、今日しか合う時間がないものだから、強行軍で行って参りました、パコと偏屈じいさんのラブストーリー!
キタ、今年のアカデミー、キタ。
もうね、もうね、前にもぎんたまの感想で冗談半分にいいましたが、当サイトでは幼女(やめて)少女と老人のカプを強く強く推奨させて頂きますよ…!いったもん勝ち…!(もしくはいい逃げ)

とある未来かもしれない世界の、とある病院へ、一代で大企業にまで上り詰めた会社の社長さんが入院します。このおじいちゃんがまた、会社を大きくするために人を信用せずに蹴落としてのし上がってきたものだから、他人に対して優しさが一切ないし、馴れ馴れしくされるのも大嫌い。気安く名前を呼ぶとすぐに怒って、「お前がワシの名前を知っているだけで腹が立つ!」と怒鳴り散らす始末。
そんなわけで、あっという間に病院中の嫌われ者。家族は気弱な甥っ子がいるだけで、自分が一刻も早く退院して会社に戻らなくては立ち行かないと焦ったりもしています。
そんなおじいさんがある日、病院の中庭で同じく入院患者のとある少女と出会います。

そこからおじいさんは段々と変わってゆくのでした…というお話です。コミカルなキャラやCMからは結びつかない、真剣な愛のお話。
以下、ネタバレ感想!
再度いいます。
このサイトは幼女(じゃなくて)少女と老人のピュアラブを心より応援いたします。
おじいさんは誰にも平等に意地悪なので、初め中庭で出会った少女にも同じように意地悪をします。けれど、少女は気にした様子もなく、いつも持ってる「お母さんからの誕生日プレゼント」である絵本を読み始めます。
絵本の内容は、悪戯ばっかりしていたカエルの王子様が、周りのみんなの優しさに触れ段々と改心し、皆を苛める悪のザリガニと対決すべく立ち上がるという物語。この絵本がまた、最後まで通しのストーリーが明かされずに、ある意味キーポイントの役目を果たします。
おじいさんは気紛れに、意地悪なカエル王子のお話を、悪いところだけあげつらって少女に読んで聞かせます。そうして少女に意地悪したのに、少女は「絵本を読んでくれてありがとう!」と笑顔。
毒気を抜かれたおじいさんは気分を悪くしてその場を立ち去りますが、おじいさんが座ってたベンチで少女はライターを一つ、見つけます。
そのライターはおじいさんが会社を興して初めての純利益で買った金のライター。
翌日、ライターをなくしたことに気付いたおじいさんは病院中を探し回り、中庭の花壇をめちゃめちゃにした挙句、前日拾ったライターを持ってた少女を盗人呼ばわりして殴り飛ばしてしまいます。騒然となる病院内。
そこでおじいさんはその騒ぎの中、初めて少女の秘密を知ります。

少女は実は7歳の誕生日に両親と一緒に交通事故にあい、両親は川の中に車ごと沈み、辛うじて生き残った少女も脳に損傷を受け、それ以降の記憶が一日分しか残らないという病気でした。

なので、少女にとっては朝起きて始まる毎日は永遠に「7歳の誕生日」の繰り返し。朝起きて、枕元に「お母さんからの誕生日プレゼントである絵本」を見つけ、「毎日読んでね」という母からのメッセージを忠実に守り、毎日毎日「初めて読む」絵本を読んで暮らすという生活を何年も繰り返していたのでした。(多分少女は10歳くらい?)
少女の病状を知って、自分のことなんて知らない、ライターも知らないといった言葉を嘘つき呼ばわりし、あまつさえ殴り飛ばした己を、おじいさんは深く責め、後悔します。
翌朝、再び病院内で出会った少女は、昨日のことはすっかり忘れ、殴られた頬を腫らしたまま、おじいさんの隣でいつもと変わらず絵本を読み始めます。
おじいさんは、なんとかこの少女に償いができないものか、と考え始めますが、大金持ちでも会社の社長でも偉い企業のやり手でも、人間に嫌われることになんの痛みも感じてこなかった自分がしてやれることなんて何もなくて、ただ優しくしてやることすらできないと思い知り、今までの自分の人生に絶望します。
そんな中、おじいさんが何とか考え付いた罪滅ぼしは、少女のために毎日毎日絵本を読んでやるということでした。
雨の日も風の日も、自分の体調が悪い日も(そもそも入院患者です)、毎日毎日おじいさんは「初めまして」と話しかけ、少女のために絵本を読んでやります。
少女は毎日毎日おじいさんと出会い、毎日初めて読む絵本を読んでもらい、そして夜寝るごとに全てを忘れてゆきます。
そんな毎日を繰り返すある日、おじいさんは病院内で開かれる毎年恒例のサマークリスマスパーティで、少女のために絵本を題材にした演劇を開いて少女に見せてやることを思いつきました。
演劇を開くため、今まで意地悪してきたほかの入院患者に頭を下げて廻るおじいさん。許してくれる患者さん、許してくれない患者さん、仕方なく付き合う看護婦さん、全てを見守ってるお医者さん、それぞれと打ち解けつつ、ついに演劇の日。少女たった一人のための劇が病院内を舞台に繰り広げられます。
そこで初めて語られる絵本の最初から最後までのストーリー。
意地悪カエル王子はおじいさん。池のお友達(入院患者)に意地悪ばっかりしてたカエル王子(おじいさん)は、けれどひとの温かさを知り、己の愚かさを知り、改心します。
そんな王子たちの平和な王国に忍び寄る悪のザリガニ魔人とその手下。
王子様は城の仲間とザリガニ退治に出かけますが、その途中で仲間は傷つき倒れ、最後には一人になってしまいます。
何度も何度も傷つきながら倒れながら、巨大なザリガニに向かってゆくカエル王子。一生懸命応援する少女のために、カエル王子はついに悪のザリガニを倒しますが、傷つきすぎたカエル王子もそのまま死んでしまうのでした。

…カエル王子が倒れ、おじいさんも持病の発作で、倒れてしまいます。
皆は知っていました。病院の地下の霊安室が、おじいさんのために用意されていることを。倒れたおじいさんに少女が縋りつきます。死なないで、カエル王子、と。
縋りつく少女の願いも届くことなく、役を演じきったおじいさんは二度と起き上がることはないのでした――。

…というのが、第一のオチ。
第二のオチはすぐにやってきます。
むくりと起き上がるおじいさん。ええっ、とびっくりする入院患者たち。おじいさんの発作は本当にただの発作で、暫く休めば回復するもので、今まで明らかにされていなかったおじいさんの病気も(多分働きすぎの過労で身体にがたがきてたのではないかと)、死ぬものではなく、おじいさんと仲間たちは立派に劇を演じきったのでした、終わり。

…というのが、第二のオチ。
第三のオチは、暗転後の病室から始まります。
隔離される少女。少女はもう二度と目を覚ますことはありません。
本当ならば少女はもうとっくに死んでいたはず(脳死)の状態だったのです。それがどういう奇跡か、おじいさんと出会って毎日絵本を読んでもらっている間、少女は元気に毎日暮らしていることができましたが、その魔法もどうやら効力を失う時がきたようです。
少女のベッドで、もう二度と目を覚ますことのない少女に縋りつくおじいさん。
おじいさんはいいます。他人に名前を覚えられることを嫌い、お前の記憶に自分が残っているだけで腹が立つ、と何度もいっていたおじいさんですが、ただひとり少女の記憶の中にだけは残りたかったのだと。
おじいさんの願いはある意味叶い、少女は「今日を終えることなく、おじいさんと絵本の記憶を持ったまま」死んでゆきます。もう二度と目を覚まさない少女にそれを確認することはできませんが、きっとそうして死んでいったはず。
こうして、誰の記憶に残ることもいやだといったおじいさんは、少女の記憶と、ともに劇を演じた患者さんたちの記憶に鮮明に残り続けたのでした。
終わり。(今度こそほんとに)

…ほら、もう涙が!涙が!
じんわり程度の涙でしたが、もし家で一人で見てたら絶対にずっとなきっぱなしでしたよ…!
脚本最高!演出最高!もう、下妻のときにも思ったけれど、この監督の映画、最高!
演出とキャラが奇抜なので見失いがちですが、物語自体は酷く王道というか、ストレートです。でも、あまりに雰囲気がコミカルだから、このまま最後奇跡が起こって少女の記憶がもとに戻るんじゃないか、という明るい期待を抱かせつつ、この現実。この容赦ないギャップがいい。
作中のキャラたちも、誰もがとてもいいキャラでした。入院患者ひとりひとりにも抱えた心の傷があるのですが、それが昇華されてゆく様も。ここから立ち直るきっかけになったらいいな、という程度で、実際には何も解決したわけではないところも好きです。
そしてまた、少女が可愛いんだー!
子供の成長は早いので、すでに今現在の少女とも違う少女なのですが、この絶妙の幼さと可愛さのバランスが…!おじいさんとのやりとりとか最高!

おじいさんがメインに描かれているように見えて、実はおじいさんというキーマンを介した周りの人間の物語ともいえるので、おじいさんのことが必要以上に詳しく描かれているわけではありません。そこは汲み取るところ。
おじいさんは大人気ない自分を後悔して少女に償いをし続けたとも取れるし、ただ少女の境遇に同情して何かしてやろうと思った善意とも取れるし、ゆっくりと少女を愛していったピュアラブとも取れます。(当然のようにワタシは三つ目を推奨します)
だって、罪滅ぼしっていったって、少女はおじいさんの罪自体を覚えていないから、永遠に「許される」ことはありません。満たされるのは罪滅ぼしをしたというおじいさんの自己満足だけです。
それなのに、どうしておじいさんが毎日毎日少女のためにそこまでできたか?
それは愛です。(真顔で言い切る)
すべては愛で、愛によっておじいさんは人間味を取り戻し、また少女も苦しまずに死んでゆけたのだと思います。ラブって素敵。奇跡って素敵。

これDVD化したときに、少女とおじいさんの日常が追加されたSEEとか出たら、余計に泣くね!と見終わったあと友達と話してました。(台風の日に映画を見に行く映画バカ二人)是非我々をさらに泣かして欲しいものです。
きっと今年一番泣けたピュアラブストーリーだと思うわけですよ…ええ…。心のアカデミー賞。とかいいながら、どうしよう、日本アカデミ、ぽにょだったら。ぽにょもぱこも似てるんだから、ぱこでいいじゃない。(でも実際に作品として点数をつけるなら、ややカメラワークに物足りなさを感じます)(CG交じり映画だから、ある程度までは仕方ない)(でも映像自体は綺麗な色合いなんですよ)

もう一回でも二回でも見たいくらいです。でも一番いい味だしてたキャラはやっぱりアベサダでした。彼は素敵な裏キーマン…!いつだってずば抜けた演技…!
そして少女の持ってた絵本、超欲しい!と上映後探してみたら、原作って舞台だったんですね。ミッドサマーキャロル。映画版とどこまで違うのかしら、とちょっと興味が湧きます。
お話の中で出てきた、涙を止める方法。「泣くだけ泣いたら涙は止まる」は素敵なお言葉。大人が手放しでわーんわーんと泣けることって少ないですよね。涙を流すのは大切なことだと思います。
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